毎月第2土曜はしいのみ園の定期清掃日です。
日常では手が回らない施設内のワックスがけを主に4年間行っています。
昨日は食堂と、そこから作業室へ繋がる廊下と階段・踊り場です。
職員も一緒に行うことにはなっていますが、施設運営の中、職員のシフトを組むことは大変に難しいようで、食堂のテーブルとイスを堂外へ移動することすらできなくなっています。以前は身体の利く利用者さん達が手伝って「あっ!」問いう間にできていたのですが、そういった利用者さんはグループホームに移行しています。
今日はひとりの新しいメンバーが積極的に手伝いをしてくれました。
彼はまだ若い男性で、とてもやせています。
なので、動くと履いているズボンが緩すぎてすぐにずり落ち、パンツが見えてしまいます。
やもすると、脱げてしまいそうで、ちょっとヒヤリでが、その姿がコミカルで、場が和みます。
それでも、テーブルとイスを運びます。
しかし両手を離すとズボンがずれ落ちます。
でも、ズボンを引き上げて、また運びます。
ずれ落ちるズボンに苛立つこともなく、とてもうれしそう!
そのさわやかな笑顔に、癒されます。
阿吽の呼吸で一緒にテーブルを運びました。
彼は言葉を操れるのかどうかも知るところではありませんが、一言も言葉を交わさずに協働作業ができるのです。
運び終えるとまたズボンを引き上げながら、満足げに、少しはにかんだようなさわやかな笑顔です。
今年からは花け色がこの施設の利用者のためにできることと施設側の希望との一致が難しく、
「お役に立てることがないのでは・・・」と寂しく思っていたところ、このようなささやかな出来事があるととても幸せを感じます。
些細なことで人を幸せにすることができるって素敵だと思います。
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