公立の塾ができそうである。
私学の人気が過熱するとともに、塾産業がますます隆盛、ゆとり教育批判、昨今の格差社会批判もあり、ついに文科省が教員OB等を活用した公立塾を検討し始めた。
いくら勧められても教頭試験を受けず、現場の担任を貫き通している私の小学校の恩師は、定年を迎えたら非営利型の塾をやりたいと常日頃から言っている。40歳の私たちがいまだに彼のもとに集まる。体当たりで子どもたちと、親たちと、自治体と、街の飲み屋のオヤジたち、その他多くの地域市民とつきあってきた。もし立候補したら首長に当選しかねない地域ネットワークである。
彼のような教員OBが公立塾を始めたら、私塾は脅威だろう。もちろん教材や受験対策では敵うまいが、塾へのニーズはそれだけではない。私も学生の頃、塾講師をしていたのでよくわかるが、塾生も親も、学校の先生だけでは対応しきれない相談や悩みを、学生の塾講師にすら持ちかける。ましてやベテラン教師であり親にとっても人生の先輩である教員OBが公費をバックに公立塾をはじめるのだ。
私塾事業者への同情は別として、私は新たな地域コミュニティー拠点としてこの構想に大変注目している。
- 鏡渕 敬 さんの日記
- (その他)-(その他)
- at 18時39分
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