活動報告

地域共生・協働研修会in長野

地域共生・協働研修会in長野

 2009年7月27日(月)ホテルサンルート長野において「地域共生・協働研修会ステップ1.学び・気づきあい」を開催(主催:地域創造ネットワーク・ジャパン、協力:長野県労働者福祉協議会・長野県NPOセンター)。参加者は労福協関連27人、NPO関連13人の計40人。
 長野県労福協青木正照専務理事から「本日のステップ1の出会い・学びあい・気づきあいによって、NPO団体との相互理解を深め、協働・連帯で地域力を高めていこう」という開会挨拶を受けて、地域創造ネットワーク・ジャパン常務理事田中尚輝の「地域共生、協働とは」の基調講演が始まった。講演では、社会福祉の資源を中心に、全国各地での協働に関する事例紹介を交え、地域社会における共生・協働の必要性や、実現のための「意識・人材・資源についての考えが整理・提示された。
続いて、長野県NPOセンター菊池明弘事務局長の「長野県下のNPOの現状と課題」の後、ステップ1のメインである「グループワーク」が約2時間半行われた。ファシリテーターは奈良 環。このグループワークは、労福協等労働者団体とNPOとが3つのグループに分かれて、1.個人をひらくダイヤグラムであなたの人生豊かさ度チェック、体験ゲーム、2.組織をひらく「SWOT分析による組織紹介」を通して、互いに知り合い、協働への可能性を探るというもの。

ダイヤグラムの自分が一番貧しい観点を1つ取り上げて自己紹介の後、体験ゲームでは40種類のサービスメニューの中から「自分がしてほしいサービス」カードを5枚選んで、コミュニティーに見立てたグループ内でサービスのやりとりをして、相互理解を深める手法だが、これで親しさはぐっと増し、気づき、きっかけができたよう。続いてのSWOT分析では、所属組織の内部環境における「強み」と「弱み」を書き出して、それに基づいての組織紹介。予定時間を上回っても、「もう少し時間を」と真剣そのものだった。
ステップ2.では労福協関係者のNPO現場訪問体験を2週間以内に行うフィールドワーク「知る・聴く・体験する」を組んでいるため、NPOからのプレゼンテーションと、他のグループなどとの名刺交換・交流が行われ、盛りだくさんの5時間強によるステップ1が終了した。
参加者からは、日頃体験したことのないグループワークにより、労働者団体とNPOの協働の必要性が感じられたといった意見が多く寄せられた。労福協等担当者は1人で2団体へのフィールドワーク(現場訪問体験)となっているが、中には6団体に訪問したいという意向の方もおり、現在、長野県NPOセンターでは調整中である(奈良環記)。

2009年7月27日実施「地域共生・協働研修会in長野」参加者アンケート(STEP1)

Q1.基調講演「地域共生・協働とは」(講師:田中尚輝)

とても良かった 5人 17%
良かった 21人 73%
良くなかった 1人 3%
無回答 2人 7%
合計 29人 100%

Q2.講演「長野県下のNPOの現状と課題」(講師:長野県NPOセンター菊池明弘氏)

とても良かった 7人 23%
良かった 20人 67%
良くなかった 1人 3%
無回答 2人 7%
合計 30人 100%

Q3.【個人をひらく】人生豊かさ度ダイヤグラムでの「豊かさ度」チェック、体験ゲームの感想。

●労福協等の場合
・互いの弱みを見せることにより不思議と打解けた感があり、地域にも活かせる手法だなと感じた。
・コミュニケーションの大切さ、お互いに理解し合うことは物事を進める上で重要。
・コミュニケーションツールとして参考になった。今後の地域活動に活かしたいと考えた。
・自分の見方と他者の見方の違いが面白い。
・知らない者同士が打解けるのはよかった。豊さ度で点数が低いところについて自己紹介するのは、ともすれば沈んだ雰囲気になってしまう。
・グループワークの導入部分の手法として非常によかった。
・体験ゲームは、それぞれの性格等がはっきりでるよい内容のものだと感じた。
・個人を見つめるのに役立つ。個人ではなく組織の確立が大事。
・趣味の豊かさ度が人生の豊かさ度と言えるのではないか。総じて趣味の分野を軽視してきた傾向が強いと思われた(自分も含めて)。
・グループメンバー間のコミュニケーションを円滑にする上で役立った。
・個人で対応ができることには限界がある。皆それぞれ困ったことはあり、また皆その助けになる力や知識を持っていることが分かった。NPOはこの考え方が原点なのかも。
・体験グループを通して自分でもできることは、いろいろあると思うが、一歩踏み出すことによって他の方の手伝いが意外と簡単にできることが分かった。
・グループ内のコミュニケーションがとれてよかった。グループ内を小さなコミュニティとして捉えた場合に新しい発見があり「助け合い」というものを改めて考えることができた。
・自分を省みるきっかけになった。
・初めて経験した体験ゲームであり当初は皆さん戸惑っていたが、お互いのリラックス度を高めるのに大いに役立っていたと思う。
・自分の弱みを紹介するのは初めての体験であり、今後の参考としてみたい。
・自分は恵まれていると思った。
・体験ゲームは、自分が本当にして欲しいことって普段考えていないので自分を知るチャンスになってGood!
・自己紹介の面では打ち解けやすくよい方法。しかも持ち帰って活用もできるのはよい。
・個々の人間(仲間)を知る意味では大変に解りやすくよく理解できた。基本は相手が何を求めているのかを話術の中でタイミングよく聞き出すことであり、人間関係づくりから入っていくことだと思った。今後の活動で活かしていく。
・自分を見つめ直すいい機会になったと思う。また他の人の話を聞く中で理解することができるようになり、とくに弱みについては共感しやすく、いいコミュニケーションがとれたと思う。
・人生豊かさ度ダイヤグラムでは社会貢献活動にいかに参加していないかを実感。思いがけない体験ゲームでは各人の性格が現れ、グループ内のコミュニケーションをスムーズに進めていく上で役立つと同時に、人を助ける、人に助けてもらう場合のヒントを得た。

●NPOの場合
・豊かさチェックはよかった、弱点からの紹介が面白い。
・個人を開くと言う意味では、参加者同士の交流ができたことで非常によかったと思う。ゲームもそれぞれの方々の特性や立場を知ることができて非常によかった。
・とてもみなさんの距離が縮まった。コミュニケーションのとっかかりとして、とても参考になる方法だった。
・面白かった。
・交流の助けになった。
・なかなか面白いダイヤグラムです。
・自分の分からない部分が発見できた。
・グループの人数が多く、一方的に話をする(聞く)ばかりで、「個人をひらく」時間には、あまり身にならなかったように思う。
・自分を省みると共にスタッフについてどうなのかを考える機会となった。

Q4.【組織をひらく】SWOT分析の感想。

●労福協等の場合
・Q3と同じように、聞くことによってお互いの理解を深められたと思う。
・いざ書くとなると、自分の組織の強み弱みがすぐに浮かんでこなかった。
・少し説明不足であったと思う。具体的に説明が必要だったと考える。
・勉強になった。各NPOや先進労福協の話を聞いてよかった。
・たまたま団体の紹介に時間を要して、質問時間が不充分であった。
・各団体・NPOの実状がが理解できた。どこで今後絡んで行くのか、しっかり考えるよい機会となった。
・NPOの強み弱みが分った。今後につなげていければと感じた。
・組織運営にとらわれていて診断ができていない。このSWAOT分析により、深く判断ができる。
・労福協等とNPOとの相互理解はますます必要(お互いに理解不足が顕著だから)、NPOのほとんどが資金面での不安があるようだ。労福協や事業団体等はそのサポートから連携していくことがよろしいのではないか。
・NPOの状況について知ることができた。
・強みの裏側に弱みがある。自分で解決できることと他人の力を借りてやることの整理に役立つ。
・NPO組織の強み弱みが僅かながら理解することができた。それぞれ財政基盤が弱い中でもポリシーを持った活動をされていることに頭が下がる。
・自分の組織を客観的に捉らえられてよかった。
・NPOと我々の組織的違いが少しは分かってきたような気がする。
・新ためて自分の組織の強み、弱みを冷静に振り返ることができてよかった。
・組織の紹介をする方法として活用できるのではないか。
・自分の組織が機動性がないと感じた。
・他団体、NPOの姿を普段見ることがないので、大いに参考になった。これを踏まえて自分として何ができるのか、労金職員としどう動くか考えていきたい。
・お互いに組織を理解しあっていないので、そこに時間がかかってしまった。
・労福協とNPOとの違い、特に事業を継続してゆく上で日々の努力が欠かせないNPOとの違いを感じた。我々の立場は全て無報酬での活動であり、切迫感はない。法整備の面で遅れている感があり、今後の自主事業の在り方を再構築する必要があると思った。
・他の組織を知ることができた。自分の組織との違いが新鮮に感じた。
・自分が現在所属している組織の強み弱みについて考えるよい機会になった。これを参考にもっと深く分析し、強みをさらに強く、弱みは強みに変える方法について考えてみたい。

●NPOの場合
・労金関係者が多かったので、分科会構成の工夫が必要。2巡するともっと面白かったと思う。
・主旨がちょっと分かりづらかったのが残念だが、こういう分析も必要だなと個人的には思った。もっと他の組織も特徴を知りたかった。
・自分自身の整理となった。もう少し協働に対する深い議論がほしかった。
・面白かった
・所属する組織の状況を垣間見ることができてよかった。
・NPOをもう少し多くしたほうがよい。
・意図がよく分からなかった。
・NPOの問題と労福協等の課題のマッチングを図る時間帯だと思うが、この時間帯(プログラム)の意図を最初から伝えておいてもらうとよかった。
・自分の組織の強みや弱点が再確認できた。

Q5.今回の研修会に参加してみての感想。

●労福協等の場合
・NPOの皆さんの活動を知ることができた。
・NPOの皆さんの苦労を聞くことができ社会的問題であると認識できた。以後、自分でできることを模索したいと思う。
・北・東信であるならばフィールドワークは最北端もあるとよかった。
・多くの人がNPO、労福協の主要ポストで、労働組合出身で参加した私としては、少し話しに入りにくかった。NPOについて、全く知識がなかったが興味を持つことができた。
・昨年のNPO、今年の地域共生・協働研修会と非常に参考になった。
・実際のグループでいろいろな意見交換ができ、よい機会となった。
・参加者を増やしたい。
・NPO活動は魅力がある。もっと知りたいと思う。
・NPOについて、その活動を知ることができてよかったと思う。
・NPO法人の方達の考え方を聞くことができ、また人材や資金面での苦しさも聞くことができ自分の知らないことが多く聞けて有意義であった。NPOについての理解がなかったので多くの分野のNPOがあることを知った。
・日頃NPOの方々との交流はほとんどなく事情運営をしていく中の悩みもよく理解できなかったが、今回の研修で意見交換することにより、僅かながら分かったような気がする。今後労福協、NPOそれぞれの強みを結び付け、地域共生ができて、弱みを補完していければと思う。
・いろいろな方の話しが聞け、今後の活動に活かして生きたいと思う。ありがとうございました。
・7月27日だけで出席した。STEP2は日程的に対応難しい。
・新しい発見や新しい出会いがあって有意義であった。
・NPO法人との関わりを持つきっかけとなることができ、よかった。
・NPOとの連携が難しいと感じた。私どもの現場と上部の意見の違いがよくわかった。
・最初は「何の研修?」と思っていたが、内容はなかなか楽しく大いに興味を持った。
・少数グループでNPOの方々と論議したかったと思う。作業等の主旨説明をもう少しコーディネータが丁寧に説明されると本日の本質的な目的がさらに分かりやすかったのでは(にぶいのですが最後の最後で分かった)。
・短時間で、NPOと労福協のつながりをつくる機会としては大変よかったと思う。事前にNPOとして望むこと(労福協に)が明確であれば、もう少し具体的な内容が相談できたと思う。
・地域共生の上でNPOとの連携(特に地域)が今後、最も必要であるという認識を持った。今後各分野で相談をして行きたいと思う。
・様々な団体の活動を知ることができてよかった。
・かつては地域社会で当たり前に行われていた助け合いが壊れてしまい、改めて仕組みづくりをしなければならなくなったことは残念だが、いずれ地域を中心に生活することになるので、この仕組みづくりに参加し、住み易い地域づくりに少しは貢献していきたい。

●NPOの場合
・多くの方々の意見を聞けたのはよかった。あと1歩深めることが大切ではないだろうか。
・グループワークでグループの方々と、知り合いになることはできましたが、参加者の皆様ともっと自然とお話しできるようなものがあればよかった。ただ、このような機会を与えていただき、ありがとうございました。
・労働団体の方々とのネットワークにとても今後期待している。
・何かのきっかけになればと思う。
・いろいろな団体・人がいたのでよかった。少し身近に感じることができた。
・持続的に地域ごとに拡大していってほしい。
・仲間づくりができてよかった。
・ディスカッションできる時間があればよいと思った。労働者福祉協議会の方々が、どういう課題をお持ちなのか分からなかった。
・地域の中で他の組織やNPOとの連携のよい機会を得ることができた。


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