WAC理事の田嶋智裕さんが『長寿社会と生きる〈健康麻将〉』を出版しました。この書評を「ゴールド倶楽部」のホームページにつぎのように紹介しました。
「健康マージャン」というのは、「賭けない、(酒を)飲まない、煙草を吸わない」マーシャンで、それも昼間だけのゲームであり、一般のマージャンをする人からすればまるで子どもの遊びです。ところが、この健康マージャンが流行っています。ことに高齢者、あるいは家族の間に。そして、マージャンは業界としては衰退産業のように移っていますが、朝から繁盛しているマージャン店を経営しているのが、この健康マージャンを創始した田嶋さんです。その書き下ろしの本です。
本書は、田嶋さんの半生記であり、双子で朝鮮生まれ。朝鮮から終戦直後かえってきたこと、中学校卒業で働き始めたこと、アメリカで稼ぎ、そのお金で3年間の放浪の旅をおくったこと、帰国してから腰掛のつもりではじめたマージャン店が一生の仕事になってきたことをたんたんと書いていきます。
ただ、はっきりしていることはどのような場にあっても、著者はまじめに、かつ前向きに物事と取り組んでいることです。その結果、マージャン業界においてはじめての「健康マージャン」や「親子マージャン大会」の創始と実施、中国とのマージャンによる交流や視覚障害者のためのマージャンを開始します。また、マージャンが介護予防にどのように意味があるのかについての医学的な研究チームも発足させました。マージャン界の風雲児といってよいでしょう。そして、この延長線に「日本健康麻将協会」の会長になり、また、社団法人長寿社会文化協会の理事という社会的な活動があります。
田嶋さんはどこからみても普通の人ですが、そういう人が人生を前向きに生きていくと結果として、社会的に大きな事業を成し遂げていくことができることを明らかにしています。
楽しい本で、読んでいてどんどん吸い込まれ、気持ちが明るくなる本です。ご一読をお勧めします。
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