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2008年11月24日

NPOの指定管理:太宰治記念館の場合

 NPO事業サポートセンターが主催の指定管理制度の勉強会がありました。私はそこに講師できていた大竹さん(神奈川大学教授)に、次のような質問をしました。の件について次のように質問しました。
 「青森に当該市から≪太宰治記念館」の指定管理をうけているNPOがあり、入館料収入の7割を自治体に支払っている。その上にNPOが開発したグッズについても利益の7割をよこせと自治体がいっている。こうした例はほかにあるのか。」
 回答「自治体が金に困っていて、知恵もださずに指定管理からお金が取れるならできるだけ取る、という自治体は全国にいくつもある。これは自治体職員の能力が低いからだ。つぎに、質問の場合のグッズについてだが、自治体側の論理は≪目的外使用≫ということだ。たとえば、売店をだすとその敷地の家賃や売り上げのいくらくかをよこせ、という自治体がある。だが、指定管理として施設を任せた以上、契約条項にあるサービスをしていれば、それ以外に受託者が創造的に事業をおこなうことからもお金を巻き上げようというのは法律の趣旨に反している。なぜなら、指定管理は行政サービスでは顧客に不十分であるから創造的なサービスをつくろうという観点もあってつくられた制度だから。単に、行政予算の圧縮のためではない。つまり、≪目的外使用≫でないという証明をすることだ。」
 このような勉強会の1週間程度あとの11月21日に「元気あおもり応援隊」の会議があり、三村知事、観光局長などの県のお歴々が出席する会議がありました。そこでは、三内丸山古墳と太宰治生誕祭で新幹線完成と絡めて、青森に人を呼びたいということがテーマでした。
 そこで、私は次のような発言をしておきました。「新幹線などのハードの形成はいいことだが、たとえば、太宰治記念館の指定管理をNPOにしているが、そのやり 方は噴飯ものだ。せめて、NPOが考案したおみあげなどの利益から7割も取り上げるべきではない。」
 この指定管理は県の仕事ではなく、当該市の権限ですから直接の動きは難しいのですが、こうした当たり前のことをしっかりと言えるようにしていきましょう。
 私は、NPOが自治体の言いなりになるのは自治体にとってもよいことではない、と思っています。


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