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2009年10月22日

日本をよくする三点セット

 09年、日本に戦後初めての政権交代が実現した。これから日本の市民は「政府が何もしないから」「行政が悪いから」という言い訳は出来なくなった。今後、市民が行動する原理は何か。それは、次の三点セットである。

1.「自主的福祉」を創造する社会
 「自主的福祉」という概念は岡村重夫によるもので
あり、これに対置される考え方は「法律的社会福
祉」である。もともと法律的社会福祉は人類の長い歴
史の間において存在しなかったのであり(日本におい
て法律的社会福祉が存在したのは長く見ても百数十年
間でしかない)、その前の何万年にもわたる間、人々
は法律的社会福祉を持たずに普通に生活してきたので
ある。
 そのようにして、人間は生きていくことが可能であっ
た。その能力を人々が放棄したのは、日本においては
戦後の高度経済成長期に入ってからのことである。こ
の間に、自主的福祉を法律的福祉として制度内に取り
込んだのである。  
 人間社会の原点は自主的社会福祉にあり、この能力が
減退していることに問題がある。ボランティアやNPO
として自主的福祉の形成がされつつあるが、まだその
力量は弱く活性化させなければならない。  
 
 
2.「補完性の原理」が実行される社会
「補完性の原理」とは、自分できることは自分でおこ
 ない、家族や地域社会でできることは助けあい、その
 レベルでできないことは基礎自治体が、そこで処理で
 きないこと都道府県や国が、という理念であり、行動
 規範である。
  この考え方は市民社会の基礎をなすものであって、
 個々人が自力で自らの問題点を克服しよう、仲間と助
 けあって困難を打破しようというベースを持っていな い限り元気な社会は構成されない。また、この原理の 貫徹のためには、個人による倫理規範や努力だけでは なく、ことに自治体の自律が必要であり、環境形成が 同時になされなければならない。

3.「市民公益」が普通になる社会
 日本においては、明治時代以降「公益」を官が独占し
 てきた。だが、公益は官によって独占されるものでは なく、本来市民の生活実践において普通ににおこなわ
 れる原理である。官に公益の独占を許さず、市民は自
 らが自然に市民公益の担い手になる努力を惜しんでは
 ならない。


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